令和6年7月28日 勉強会
Covid – 19の流行によって延期していた対面での勉強会を再開しました。
多くの先生方にご参加していただき、誠にありがとうございました。
<勉強会内容>
1.座学 橈骨遠位端骨折について 相模原協同病院 成田先生
・基礎解剖学 ・動態レントゲンでの骨解剖、運動
・エコーでの腱・神経(プレートとの関連) ・合併症 など
2.症例報告
・ Zone II屈筋腱損傷のハンドセラピィ方法の相談 横浜労災病院 井上先生
・ 肘脱臼骨折症例の術後セラピィ 相模原協同病院 成田先生
<参加者の声>
今回の勉強会では、橈骨遠位端骨折の講義と症例報告がありました。
相模原共同病院の成田先生から、橈骨遠位端骨折に関連する基礎解剖、動態レントゲンを用いた手関節の運動学、
エコーでの腱・神経の見方など、実際の症例を供覧しながらお話していただきました。特にTFCC損傷を合併した場合の
スプリント療法や、遠位橈尺関節(DRUJ)の動的支持機構である方形回内筋(PQ)を強化する方法はとても興味深く、
同じような症例を担当する際には参考にさせていただきたいと思いました。
また成田先生からは、肘関節脱臼骨折後に拘縮を生じた症例について報告していただきました。橈骨頭脱臼が残存し、
肘関節拘縮をきたした症例に対するセラピィの方法やスプリントの戦略について、活発なディスカッションが行われました。
肘関節ROMexの工夫や注意点、近位橈尺関節(PRUJ)の運動・解剖学に基づいたスプリント固定肢位などを学ぶことができました。
横浜労災病院の井上先生からは、母指・示指の屈筋腱損傷(複合組織損傷)の症例について報告していただきました。
外国人の症例で、日本語が通じずセラピィの理解が難しい状況の中、自主訓練や禁忌事項をどのように工夫して伝えるか、
時期に応じた優先順位や戦略の立て方などを学ぶことができました。
今回、久しぶりに対面での勉強会でしたが、他施設の先生方の考えを聞くことで、日々の臨床で気付けていない事や
新しい知識を学ぶことができ、とても有意義な時間になりました。今後も勉強会に積極的に参加し知識・技術を向上させて、
学んだことを患者様に還元できるようにしたいと思います。勉強会を企画・運営していただいた先生方、ありがとうございました。
四谷メディカルキューブ 作業療法士 石橋賢一