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平成31年1月19日 勉強会

平成31年1月31日の勉強会は,トピックスとして人工関節についてのセラピィと,
症例報告として,小指基節骨骨折後に拘縮を生じた症例についての発表がありました.

まず人工関節についての概要,セラピィの注意点について,慶應義塾大学病院の阿部薫
先生よりお話を頂きました.人工関節を用いる目的が除痛,支持,機能の回復であり,
RAやOA患者に用いられること.素材についてはセラミックや金属,ポリエチレンがあり,
混合されているものも多いこと.各関節に対しての手術方法とセラピィにおいてそれぞれ
気をつけるべき点についてお話頂きました.
次に慶應義塾大学病院の三輪一馬先生より,人工指関節の概要,沿革と,疾患を通しての
治療についてお話を頂きました.現在用いられている第4世代の人工関節インプラントについて
問題点や利点,多い合併症などの詳細を講義していただくと共に,国内・外での動向,ガイド
ラインについてもお話頂きました.症例については,固定・安静期の対応から,運動学習を
含めた運動期の手の使い方・セラピィについても報告頂きました.
症例報告では,JCHO東京高輪病院の石井寿枝先生より,小指基節骨骨折の術後に拘縮を
きたした症例について報告がありました.現在の評価・治療についての論議や,今後の
セラピィの方針について,活発な討議が行われました.

<参加者の声>

今回の勉強会では、①人工関節について②小指基節骨骨折について学ばせて頂きました。
私の職場では、膝、股関節の人工関節置換術が多く施行されていますが,OTの私にとって
は知識,対応に関して疎いものでした.今回の講義では人工関節の効果,材質,術要点,
後術療法の概略について講義して下さいました.
人工関節置換術が普及し始めた1970年代から技術,近年インプラントの材質は
急激に進化しており施行数は増加傾向になっているとのことでした.しかし,耐久性に
おいての問題は残存しており,必要に応じて再置換術が必要とのことでした.また再置
換術の場合は,感染リスクが高くなるとのことでした.講義を聞く前まで関心の低い
分野でしたが,今回の講義で今後の臨床での必要性を痛感し,勉強する上で良い刺激に
なりました.
小指基節骨骨折の症例報告についても,大変勉強になりました.現在,同じような症例を
担当していたため,実際の治療アプローチや評価について学ばせていただきました.
症例報告ということもあり,仲木先生,阿部先生はじめ沢山の助言,情報交換がなされ,
今後の臨床に活かせる内容でした.
今回3回目の参加になりますが,毎回新しい知識が増え,有意義な時間を過ごさせてもら
っております.

平成横浜病院 大野公平

<勉強会の風景>

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