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平成31年2月16日 勉強会

平成31年2月16日の勉強会は,
第31回日本ハンドセラピィ学会学術集会の発表演題の予演会2題と,
舟状骨脱臼骨折と月状骨周囲脱臼を併発した後に拘縮を生じた症例について発表がありました.

予演会1題目として,水戸済生会病院の片岡信宏先生より
「ばね指に対する軟性スプリント療法について」の研究発表をして頂きました.

2題目は日本医科大学武蔵小杉病院の大野博子先生より
「手術中における腕神経叢障害の受傷機序について」の研究発表をして頂きました.

症例報告は,平塚共済病院の植木有恵先生より舟状骨脱臼骨折と月状骨周囲脱臼後に
拘縮を生じた症例について報告がありました.現在の評価・治療についての論議や,
今後のセラピィの方針について,活発なディスカッションが行われました.

<参加者の声>

今回の勉強会では,ハンドセラピィ学会の予演会と症例報告がありました.
研究報告の一題目では,片岡先生よりばね指に対する軟性スプリントによる治療の
報告がありました.軟性スプリントにより運動を制御することで,疼痛およびROM
の改善が得られたとの報告でした.使用時期や期間によって,炎症性疾患に対して
も軟性スプリントが有用であると勉強できました.
二題目の報告では,大野先生より手術中肢位による腕神経叢損傷に対する,予防
方法の検討についての報告がありました.手術中の肢位や血行のチェックなどを
留意し,対応することで腕神経叢損傷を発症するリスクを抑えられることを学び
ました.
症例報告では,植木先生より舟状骨脱臼骨折後に拘縮を生じた症例についての
報告がありました.術部の不安定性を呈し,手指と手関節に拘縮をきたした症例に
対するセラピィの方法やスプリントの適応などについて話合われました.
複合的な問題や,セラピィを積極的におこなえない状況の患者に対し,時期に
合わせてどのように優先順位や戦略を立てるべきなのか,治療において重要な事を
学ぶことができました.

JCHO東京高輪病院 成田 大地

<勉強会の風景>

2月16日 ① 2月16日 ②