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11/12 Brush up 「手関節の機能解剖と画像診断」

11月12日の勉強会は,特別企画Brush upとして,キッコーマン総合病院の
田中利和先生をお招きし,手関節周囲の機能解剖及び画像診断について
お話し頂きました.また,セラピストからJCHO東京高輪病院の成田OTが
TFCC損傷に対するスプリント療法について報告し,田中先生,参加者と討議
をおこないました.
成田OTRの「TFCC損傷に対するセラピィ」では,前腕回外位で固定する
ミュンスター型スプリントを用いたセラピィと,その他のスプリントを用いたセラピィ
の紹介がありました.他セラピストからは,尺屈のROM開始の基準や,セラピィに
ついて等の質問がありました.田中先生からは,治療経過中で用いるのに有用な,
TFC ShareテストやBallotmentサインなど,必要な評価についてなどご意見・
ご指導を頂きました.
田中先生の講義にでは,手関節の機能解剖や,橈骨遠位端骨折に付随する
靭帯損傷,骨折型との関係性,手術方法などについて御講義頂きました.
また,治療に際し,基礎的な知識を十分に理解しておくこと.セラピストの能力
により成績を左右することなど,注意点も含め,セラピィに際して留意すべき点に
ついてご指導頂きました.質疑応答では,橈骨遠位端骨折に伴う軟部組織損傷
を認める場合には,早期の安静も効果的であることなど,ご指導頂きました.

以下に勉強会の風景と参加者の声を掲載させて頂きます.

<勉強会の風景>

1112①

1112②1112④1112③

<参加者の声>

今回の勉強会は,
1)東京高輪病院 成田大地OTR:「TFCC損傷に対するスプリント療法
2)キッコーマン総合病院 田中利和先生:「手関節の機能解剖と画像診断」
上記の2演題でした.
成田大地OTRによるプレゼンテーションでは先生の取り組まれている、新しい
スプリント療法についてプレゼンテーションがあり,活発なディスカッションが行われました.
安静保持と過度の固定による障害の回避を考慮したスプリントが提案され、障害部位の
安静を保持しつつ、肘関節の可動域制限を生じなかったとの報告があり、条件を満たす
症例に対しては大変有効なスプリントとであるという印象を受けました.
田中利和先生による Brush-up セミナー「手関節の機能解剖と画像診断」では橈骨
遠位端骨折を中心に手関節周囲の機能解剖を分かり易く解説していただきました.

また、講義中に
・ セラピストにより成績が異なる印象があること.
・ 先生の経験ではOTの訓練により楽に運動を行えた.
など,OTに更なる研鑽を求める激励のメッセージが込められていました.

対象者の方や手外科医の期待に応えられるよう、研鑽を続けたいと再認識した勉強会でした.