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11/25 勉強会・スプリント作成実習

<勉強会内容>

11月25日の勉強会では、「PIP関節の解剖、周囲損傷」とPIP関節脱臼骨折の症例報告、シリンダー式
カペナースプリント作成を行いました。

 はじめに、慶應義塾大学病院の三輪一馬先生より「PIP関節の解剖学、周囲損傷」の講義がありました。
基礎的な解剖学から機能的解剖学を学んだ後に、関節拘縮の鑑別方法とPIP関節の損傷の一般的治療法
についてお話しいただきました。 PIP関節は複雑な構造をしており、腱の走行、軟部組織など解剖学を
理解した上で何の組織が問題なのか、それに必要な評価方法について改めて確認をしました。

 次に、東京慈恵会医科大学附属病院の田口健介先生より「PIP関節脱臼骨折」の症例報告がありました。
Dynamic Distract Apparatus:DDAを用い手術した症例の報告をしていただき、DDA下でのリハビリテー
ションプログラムやスプリントの工夫点や一般的なプログラムについて活発に討議されました。

 最後に、東京蒲田医療センターの仲木右京先生より、オルフィキャストを使用した、シリンダー式
カペナースプリントの作成を行いました。

<参加者の声>

今回は「PIP関節の解剖、周辺損傷と治療」をテーマに、前半は慶應義塾大学病院の三輪先生による
「PIP関節の解剖・周囲損傷」を講義いただき、またその後、慈恵大学病院の田口先生による症例発表
がございました。後半は高輪病院のリハビリ室に移動し、PIP損傷に対する装具療法として仲木先生
よりスプリント作成実習が行われました。

初めのPIP関節解剖の講義では拘縮の種類とその鑑別方法を分かりやすく提示いただきました。
正しい評価をし、その評価に基づき適切なアプローチをしていくことの重要性を改めて感じました。
症例は「環指PIP関節脱臼骨折」についての発表が行われ、早期から伸筋腱滑走を促すようなスプリント
の作成について意見交換が行われました。

後半のスプリント作成実習では仲木先生が各工程に区切って作成し、メモをとりながら分かりやすく
学ぶことができました。屈曲拘縮の方に対して装具を検討する機会の多い私としては大変貴重な機会で
ございました。装具の目的、特徴、応用編等もその場でご説明いただけたことは、ただ単にPIP関節
屈曲拘縮の方に対してはこの装具が適用。ということではなく、患者さんの評価を正しく行い、適用装具
を検討すると共に目的を達成するための工夫をし、作成することが重要であると学びました。

今回の勉強会で学んだように、拘縮症状に対してその鑑別を行い、評価した後で、時期等含め、目的を
達成するための装具を作成し、患者さんの回復を少しでも早められるよう努力していきたいと思います。
どうもありがとうございました。

JCHO東京新宿メディカルセンター

作業療法士 秦野薫

 

<勉強会の様子>

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