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7/18 勉強会「症例報告,文献抄読,講義」

7月18日の勉強会では,症例報告,文献抄読,「SPLINTINGの可能性」をテーマにした会長講義が行われました.

症例報告では,ホジキンリンパ腫の治療過程で生じた前腕部の皮膚潰瘍が原因による身体機能障害および活動制限に対するハンドセラピィの報告がありました.

文献抄読では,義手技能評価として国際標準化されているThe Southampton Hand Assessment Procedure (SHAP)という上肢機能評価バッテリーの紹介と関連文献の抄読がありました.

講義では,仲木会長が「脳血管障害へのSplinting」という内容で,脳血管障害に対するSplintingのTheoryや症例報告を行いました.また麻痺手の自動伸展や使用頻度の向上を促す,「Spider Splint」の紹介がありました.なお,「SpiderSplint」については,当会ホームページの「Let’s enjoy ハンドセラピィ」のページから作製マニュアルの閲覧・ダウンロードができますので,是非覗いてみてください.

以下に参加者の声と勉強会の様子を掲載します.

 

〈参加者の声〉

今回は,症例報告,文献抄読,講義と盛りだくさんの内容で,たくさんの知識を得ることができました.

症例報告では,ホジキンリンパ腫の治療過程で生じてしまった皮膚潰瘍による強い疼痛が,身体機能障害や活動制限を生じている難しい症例と思われました.この症例を通して,原疾患の病態および治療法の理解や,炎症の評価・モニタリングという,医学的情報の必要性を改めて感じました.ハンドセラピィを経て,最終的に寿司職人の仕事への復帰が実現し,良かったと思いました.

文献抄読では,The Southampton Hand Assessment Procedure (SHAP)という本邦ではまだ普及があまりされていない上肢機能評価バッテリーの紹介がありました.元々は義手の評価方法であることや,各下位検査につまみの方法が関連付されていることがとても興味深かったです.またディスカッションの中で,STEFとの相関への疑問や,今後の上肢機能評価に対する,片手・両手動作への視点の必要性が挙がり,研究や自己研鑽の手がかりとなりました.

講義では,脳血管障害へSplintingについて,実践的なエピソードをたくさん聞くことができました.脳血管障害に対するSplintingの目的の説明や,具体的なデザインの例を拝見し,大変勉強になりました.すぐに臨床で試してみたいと思いました.また,Neuro-Rehabilitationやボツリヌス毒素治療において,今後,Splintingを活用できる可能性はとても高いということが,講義を通して強く感じられました.Splintingの知識や作製技術をさらに磨いていきたいと思いました.

たくさんの内容を学ぶことができた勉強会でした.ありがとうございました.

東京慈恵会医科大学附属病院 田口健介

 

活動報告20150718②

活動報告20150718①

活動報告20150718③

活動報告20150718④